エンロンの破たんと年金
エンロンの破綻は、同社の401(k)プランに多大な影響をもたらした。特に問題とされたのが、プラン資産の多くが自社株に投資されていたこと、破綻直前の株価下落時に自社株の売却ができなかったことである。
従業員は、株価が下がるのを見ながら売れないという状態であった。さらに問題となったのが、レイ会長をはじめエンロンの経営者はこの間に自社株を売り逃げていたことである。この事実から経営者への不信感が増大したことは言うまでもないだろう。
エンロンの401(k)プランでは、加入者からの拠出に対し、その50%に相当する自社株がマッチング拠出されていた。マッチング拠出とは、従業員のプラン参加を促すために、企業が従業員の拠出額の50%または従業員への報酬の3%を上限に、資産供出を行うことである。
また、マッチング拠出された自社株は加入者が50歳になるまでは売却の上、他の運用先へ預け替えることが禁止されていた。